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放射線治療にたずさわっている赤ワインが好きな町医者です。緩和医療や在宅医療、統合医療にも関心があります。仕事上の、医療関係の、趣味や運動の、その他もろもろの随想を不定期に更新する予定です。
今年のプロ野球日本シリーズ 楽天vs 巨人、明日から開幕ですね。

今回は、独りで勝手に昔を懐かしみ感傷にふけります。


幼いころ、自宅の白黒テレビの野球中継はいつも巨人戦でした。

でもなぜか、ものごころついた時にはアンチ巨人になっていました。

生粋の静岡人ですが、中学生の時にいてまえ打線の近鉄バファローズがなんとなく好きになりました。

1979年の日本シリーズ最終戦、あの江夏の21球にテレビの前でがく然とし、悲運の名将 西本近鉄がさらに好きになりました。

1988年のパ・リーグ最終戦、あの川崎球場10.19ダブルヘッダーの結末にテレビの前で放心状態となり、近鉄バファローズがますます好きになりました。

1989年の日本シリーズ、あの「巨人はロッテより弱い」事件で、巨人に3連勝後に4連敗した仰木近鉄の大ファンになりました。

ちなみに「マツコ&有吉の怒り心頭」(テレビ朝日系列で放送)の新・3大○○のコーナーで、新・3大「近鉄バファローズの哀しい試合」として昨年取り上げられたそうです。
http://blog.goo.ne.jp/ilusion-/e/5c99b97839068820bff6fbb7c93dea52

結局、半世紀以上の間、一度も日本一になれなかった唯一の球団として記録に残る近鉄バファローズをずっと応援し続けました。

思い出すと、今でもうるうるしてきます。


分配ドラフトで前近鉄の選手たちが約半数メンバーとなった東北楽天ゴールデンイーグルスのファンになりました。

永遠のライバル巨人を公言する星野監督が就任した近鉄の分身である楽天イーグルスにとても期待しました。

伝説の田中様が降臨した今年、3度の日本シリーズでまだ1度も日本一になっていない星野監督に、そしておよそ半世紀まだ1度も日本一を味わったことのないオヤジにも、あの巨人を倒し歓喜感涙の美酒を味わえる瞬間がまもなく。


東京ドーム、行ってきます!

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【2013/10/25 12:57】 | 趣味
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 今回の学会では、私もポスター発表をしました。

 タイトルは「骨盤部放射線治療用術衣の試作と使用後患者アンケート調査」
 某業者さんと共同製作したオリジナル骨盤部放射線治療用病衣の紹介。まだ試作段階なのですが、ここ数か月ほど希望された患者さんにご使用いただいております。
 
 抄録集に掲載された要約(改変)を以下に転載します。抄録集をお持ちの方には別に紹介不要?…お持ちでなくても不要??
 『骨盤部照射では、下腹部皮膚をほぼ露出した状態で患者の皮膚マーキングを元に治療寝台上でのセットアップを行うことが少なくない。正確な放射線治療実施に必要とはいえ、下半身を連日露出するのは、患者の立場からは羞恥心など精神的苦痛を少なからず感じるものである。また、病状によっては着衣などに体液が付着し、治療寝台が汚染される恐れもある。当院で昨年からオゴー先生らが開発した乳癌術後放射線治療用病衣「マンマスーツ」を導入した所、乳癌患者や治療担当放射線技師らに大変好評で、骨盤部での術衣も欲しいという現場の要望があった。そこでがん放射線療法看護認定看護師ら当院放射線治療部門スタッフと意見交換し、某株式会社と○×骨盤部治療用トランクスを共同試作したので紹介する。ディスポーザプルの紙製で、腹側と両側の3ヶ所がマーキング確認のため開閉できるようになっている。本年5月に院内採用承認を得たばかりであるが、セットアップの精度面、コスト面の評価に加え、今後使用される症例に着用感想のアンケート調査を併せて発表する予定である。調査項目は「着心地」「デザイン性」「耐久性」「着衣、セットアップの煩雑感」「羞恥感」』

 最大のポイントは「放射線治療の時に極力下腹部を隠せる」こと。以下、骨盤部放射線治療用病衣→「穴あきパンツ」としました。
 穴あきパンツ、普通にありそうなんですけど少なくとも私はこれまでみたことなかったんですよね。きっと実物があったほうがいいだろうと、ポスター会場には穴あきパンツも展示してみました。ブログでも実物の写真があったほうがわかりやすいと思うのですが、試作品の段階なので念のため公開は控えておきます。

 アンケート調査結果ですが、たまたまご高齢の男性患者さんが多かったからか「別に恥ずかしくないから着ない」とか「めんどくさいから途中から着るのをやめた」というご意見もございました。もともとこのパンツは女性患者さんを主たるターゲットに立案したのですが、プロトタイプとはいえ今後いくつか改良が必要かもしれません。
 もう少しアンケート集積を重ねて、来年どこかで第2報を報告できればと思ってます。

 ポスター会場では、一部の看護師さんから「これ、欲しいよね」っていう嬉しいささやき声も聞こえました。看護師さんたちに見て評価してもらいたかったので、ひそかにうれしかったです。
 穴あきパンツ、近いうちに製品化できて、多くの患者さんに喜んでもらえるといいなぁ。

 学会の前夜祭では、穴あきパンツ製作のきっかけとなったマンマスーツを開発されたオゴー先生にもお会いできました。そして、美味しい赤ワインの力も借りて、先生が開発の際にご苦労された経験などいろいろなお話を伺えました。
 「これからの放射線治療は、治療だけでなく、がん患者さんに対するアメニティ向上にも積極的に力を入れていくべきですよね!」などとほざく私の偉そうな気分をより高揚させていただける、とても実りある対話のひと時でした。オゴー先生、どうもありがとうございました。


 ポスター発表を聴きに来てくれた看護師さんたちに着衣デモもありか?と、発表当日はスーツの下に穴あきパンツとオヤジの地肌を隠すためのランニング用タイツを履いていきました。午後の発表だったので、景気づけと緊張軽減のため、昼食で軽く一杯ひっかけつつ…

 が、顔を赤らめながらドキドキの発表現場にいたのは真面目なこわい顔した男性(たぶん放射線腫瘍医や医学物理士さんたち)がほとんど。会場はあまりに場違いな空気が充満していたので、別の意味で恥ずかしくなり結局出さずじまいで終わってしまいました。


 結果的にですが10月の青森はさすが朝晩の冷えこみが強く、ランニング用タイツはモモヒキとして大変役に立ちました。


【2013/10/22 21:33】 | 放射線治療:支持療法・アメニティ
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 一昨日から今日まで3日間、日本放射線腫瘍学会第26回学術大会が青森市で開催されました。大会長である弘前大放射線科学講座 高井良尋教授のご高配で学会前日の会長招宴(前夜祭)から参加させていただき、諸事情で昨日まで青森に滞在しました。
 前夜祭会場の「ねぶたの家ワ・ラッセ」の大展示場には大型ねぶたが多数飾られていました。私ははじめて実物をみましたが、それはそれは壮観でした!

 で、今回の学会で私が注目した分野(?)の一つが「看護師さん」でした。


 看護の資格を持つ個人が自主的に加入し運用する日本最大の看護職能団体である(←そのままHPより引用)日本看護協会では、国民への質の高い医療の提供を目的に専門看護師・認定看護師などの資格認定制度も運営されています。
 放射線治療分野でも、がん放射線療法看護認定看護師という放射線治療を受ける患者さんの看護に特化した分野が平成22年に新しく制定されました。うちの病院にも1名優秀な認定看護師さんがいらっしゃいます(ごまはすってません)。放射線治療の効果を最大限に得るために、放射線療法の治療中に生じる患者さんの身体、心理、社会的問題の解決を支援し、長期にわたる治療を患者さんが主体的に継続しながら完遂できるよう専門的知識と技術でサポートしてくださるので、私たち放射線腫瘍医も日頃大変助けてもらっています(ごまはすってません)。


 学会初日のアフタヌーンセミナーでは、「放射線治療におけるチーム医療―東北大学病院の現状と今後の展望」と題した医師、認定看護師双方の立場からの報告がありました。 
 演者の看護師さんは耳鼻科病棟所属だそうで、頭頸部がん患者さんを入院看護している立場からのご発表でした。頭頸部がんでは治療効果を高めるために抗がん剤と放射線治療を同時に行うことが標準ですが、皮膚・粘膜炎やそれに伴う栄養低下、唾液分泌障害など、患者さんによってはかなりつらい副作用も伴ってしまいます。
 さすがは東北大らしく、医師・看護師だけでなく歯科処置・胃ろうなどからの栄養管理・嚥下などのリハビリ・精神ケアなど、多職種チーム医療として頭頸部がん治療の支援をなされているというご発表を拝聴し、いろいろな面で参考になりました。

 ただ最後に認定看護師さん自身が「放射線治療がどこにどのように照射されているのかがわかりにくい」という問題提起もされていました。


 昨日の2日目は午前に看護系のポスター発表がありました。
 今回の学会では、以前と比べて客観的な評価・解析を交えた心身のケアサポートに関するご発表が多くなってきた印象を持ちました。やはり認定看護師制度の効果が出てきているのかな?看護セッションの座長を勤められた某先生も「看護師さん達が堂々と質疑応答を繰り広げるようになったのは目から鱗でした。」とおっしゃっていました。フロアでは皮膚炎や粘膜炎、唾液腺障害などの身体的影響に対する処置についても積極的な意見交換がなされていました。
 ただ、ここでも同じように「放射線治療がどこにどのように照射されているのかがわかりにくいのが身体的処置で悩むところ」との意見が出ていました。○×大学とか△□がんセンターといった有名な施設の(おそらく認定)看護師さんから。
 ある看護師さんからは「きちんとしたCT読影の教育を受けてないから、(治療計画)CT画像を見た瞬間に引いちゃいます」という意見もでていました。


 昨今の複雑化した高精度放射線治療(IMRTやらIGRTやら粒子線治療やら)は他科の医者にもわかりにくいという話を耳にすることが少なくありません。いや、以前から病巣設定や線量分布図など放射線治療計画自体が一部ブラックボックス化していて、放射線腫瘍医(や診療放射線技師・医学物理士さん)以外の医療者にはわかりにくい環境にある施設が実は多いだろうと思っています。がん放射線療法看護認定看護師さんですら…
 「放射線治療計画なんて放射線腫瘍医に全部お任せ」っておっしゃる他科の先生も少なくないでしょうが…?

 うちの病院でも医者同士の治療検討会、医者と看護師を含めたコメディカルとのカンファレンスなどは行っていますが、他科の先生や看護師さんたちと放射線治療計画上の照射野や線量分布を「きちんと」確認できているとは正直断言できません。今回の学会では、看護師さんたちともさらに一歩踏み込んだ診療・ケアができるような仕組み・教育体制を改めて見直すべきだと教えていただきました(もちろん他科のお医者さんに対しても)。


 本当は今日最終日の午後にあったシンポジウム「放射線治療における看護職の役割と今後の展望」も参加してみたかったのですが、私が病棟待機番でやむなく断念。うちの認定看護師さんにどんなシンポジウムだったのか、明日(以降)聞いてみたいと思っています。




【2013/10/20 19:27】 | 放射線治療:支持療法・アメニティ
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