昨夜、もうすぐ20歳の息子と一緒に横浜アリーナへ初めて行ってきました。
サザンオールスターズ年越しライブ2014 ひつじだよ!全員集合!
ファンクラブの私ですが幸運にもチケットに当選しました。新横浜駅から会場に向かう寒い歩道で何人ものチケット希望者が「同伴でお願いします!」のプラカードを掲げていました。さすが、サザン!ファンクラブ会員ですら、簡単にはゲットできないんですよね。10代から60超まで、幅広い多数の支持層を持つサザンですから!
ま、かく言う私もメインの大晦日年越し(つまり今夜の分)は外してしまいましたが…
「ライブ、最高でした!」
その一言です。
あの曲で始まり、そんな曲も歌うの!で、締めはやっぱり、そしてアンコールでそれですか!みたいな…WOWOWで観てください。
ご存じの通り、桑田さんは今年、紫綬褒賞を受賞されました。
『「マンピー」とか「Gスポ」とか歌っているのに、まあよく…』みたいなことをライブの途中で桑田さんが勲章片手におっしゃってました。たしかに歌詞などでかなり下ネタ系連発しているのにもかかわらず叙勲された方っていないかも?ま、でもNHKでも堂々と歌ってるし(笑)。
桑田さんは国民栄誉賞をもらっていい偉大な日本のシンガーソングライターです。
安倍さん、今がチャンスですよ!
来年は全国ツアーがあるそうです!
しかし、インフルエンザ、治ってよかった~
P.S. 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
サザンオールスターズ年越しライブ2014 ひつじだよ!全員集合!
ファンクラブの私ですが幸運にもチケットに当選しました。新横浜駅から会場に向かう寒い歩道で何人ものチケット希望者が「同伴でお願いします!」のプラカードを掲げていました。さすが、サザン!ファンクラブ会員ですら、簡単にはゲットできないんですよね。10代から60超まで、幅広い多数の支持層を持つサザンですから!
ま、かく言う私もメインの大晦日年越し(つまり今夜の分)は外してしまいましたが…
「ライブ、最高でした!」
その一言です。
あの曲で始まり、そんな曲も歌うの!で、締めはやっぱり、そしてアンコールでそれですか!みたいな…WOWOWで観てください。
ご存じの通り、桑田さんは今年、紫綬褒賞を受賞されました。
『「マンピー」とか「Gスポ」とか歌っているのに、まあよく…』みたいなことをライブの途中で桑田さんが勲章片手におっしゃってました。たしかに歌詞などでかなり下ネタ系連発しているのにもかかわらず叙勲された方っていないかも?ま、でもNHKでも堂々と歌ってるし(笑)。
桑田さんは国民栄誉賞をもらっていい偉大な日本のシンガーソングライターです。
安倍さん、今がチャンスですよ!
来年は全国ツアーがあるそうです!
しかし、インフルエンザ、治ってよかった~
P.S. 来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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12月11~13日、パシフィコ横浜で日本放射線腫瘍学会第27回学術大会(大会長 北里大学医学部放射線腫瘍学 早川和重先生)が開催されました。私は職場の都合で残念ながら2日目の昼から出席でした(会長招宴、行きたかった~)。
今回の私は、10月に投稿した「くるまいすとれっちゃーの初期使用経験」のポスター発表と「看護」ポスターセッション座長という大役、+会合3つが3日目の昼までに凝縮していました。今回参加の主目的の一つだった夜の会合は話が弾み、気づけばすっかり午前様でした(翌朝7:30からの会合はとてもつらかった)。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
くるまいすとれっちゃーのポスター発表は、早朝の会合直後の「その他」セッションでした。去年この学会で発表した「穴あきパンツ」の演題も「その他」系でしたから2年連続。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-55.html
「その他」系が私の専門分野っていうイメージ、同業者にも少し定着してきたかな?一部の先生方にはブログでもFBでもアピールしているし…
話変わって、去年の学術大会で私が注目した看護セッション印象記のブログを一部、以下に引用します。
『「放射線治療がどこにどのように照射されているのかがわかりにくいのが身体的処置で悩むところ」との意見が出ていました。○×大学とか△□がんセンターといった有名な施設の(おそらく認定)看護師さんから。
ある看護師さんからは「きちんとしたCT読影の教育を受けてないから、(治療計画)CT画像を見た瞬間に引いちゃいます」という意見もでていました。』
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-54.html
そのようなことを書いたからか(?)不肖私が座長を担当させていただいた看護のポスターセッションで、福島の南東北病院さんから自施設のがん放射線療法看護の実態調査についてとても興味深いご発表をなさっていました。『電子カルテで放射線治療計画画像が参照できることを知っているのは3人に1人(放射線治療科関連部署でも2人に1人)、治療計画を看護に利用しているのはわずか7人に1人』(抄録改変)だったそうです。
7人に1人「も」、でしょうか…?
あくまで個人的な印象ですが、おそらく国内の多くの施設は似たような状況かもしれないなと思いました。たぶんうちの病院も印象としてはそんな感じ(か、下手するともっと少ない?)…きちんと調査してはいませんが。
今後の対策案として、南東北さんは『研修会などの実施』を挙げておられました。また別のポスターで、粒子線医療センターさんから『看護師の治療計画画像マニュアルの必要性』についてのご発表も貼ってありました(これは別件と重なり聴講できませんでした…)。
看護師さんたちが“食べず嫌い(治療計画画像に対するアレルギー)”にならないよう、放射線治療計画画像(CTに線量分布図が載っている写真)を気軽に見られる環境作りも大事かもしれません。画像と線量分布さえ見慣れれば、放射線治療患者さんのケアなどにもより具体的なイメージがつかめるようになるはず。難しい画像診断や解剖はさておき、とりあえず自分が担当している科の放射線治療の副作用(特に皮膚炎、粘膜炎)に特化したCT画像や線量分布図の見方に慣れれば、そしてもちろん治療計画参照用のソフトウェアをざっくりと使えるように(≒開く気に)なれば。
実はまもなくうちの病院で、電子カルテで放射線治療計画画像が「全部」参照できる放射線治療情報システム:治療RISを導入します。現在は、一部の治療計画画像をJPEGなどでキャプチャして電子カルテ:HIS(あるいは放射線情報システム:RIS)上で参照してもらっていますが(そういう施設が多いのでは?)、今度のシステムでは放射線治療計画装置そのものを電子カルテから覗きにいくことが可能になります。私たち放射線腫瘍医の手の内が全て暴露されちゃいます。
操作方法や画像情報が多すぎて放射線治療スタッフ以外には逆に敷居が高くなってしまう恐れもあります。今回のご発表をみて、うちでも定期研修会でCT画像や線量分布図の見方をもっと知っていただけるような体制を整備しないといけないかなと学びました(看護師さんたちとの距離をいろいろな面でもっと縮めるためにも…笑)。
さらにその副産物として、画像に慣れた看護師さんたちががん緊急である「MSCC」や転移などを見つけてくれる可能性が高まるかもしれません。いや、その前に発見しなくてはいけないですね。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-101.html
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-102.html
看護師さんだけでなく他科のお医者さんにも…というか、実は私たちの描いた一番大事なGTVのダブルチェックを主治医の先生たちにもしていただけばということを期待した導入でもあり。(特にご年配の)お医者さんたちから「今さらそんなの、こっちも忙しいし先生たち専門の放射線腫瘍医に任せるよ」って言われるかもしれませんが…そんなことないですか?
ということで、来年以降も「その他」系の発表演題が出せそうです。
懇親会後の楽しすぎた夜の会合、途中から何を話したか記憶がいささか定かでないのですがポスター発表前にまゆ毛は剃られなかったようでホッとしました。とっても楽しい年下の(飲み)友達が増えました。
是非、また! 今度は東京で? それとも地元で??
(PS:〇×がんの放射線治療…系のご発表も聴講しております!)
今回の私は、10月に投稿した「くるまいすとれっちゃーの初期使用経験」のポスター発表と「看護」ポスターセッション座長という大役、+会合3つが3日目の昼までに凝縮していました。今回参加の主目的の一つだった夜の会合は話が弾み、気づけばすっかり午前様でした(翌朝7:30からの会合はとてもつらかった)。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
くるまいすとれっちゃーのポスター発表は、早朝の会合直後の「その他」セッションでした。去年この学会で発表した「穴あきパンツ」の演題も「その他」系でしたから2年連続。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-55.html
「その他」系が私の専門分野っていうイメージ、同業者にも少し定着してきたかな?一部の先生方にはブログでもFBでもアピールしているし…
話変わって、去年の学術大会で私が注目した看護セッション印象記のブログを一部、以下に引用します。
『「放射線治療がどこにどのように照射されているのかがわかりにくいのが身体的処置で悩むところ」との意見が出ていました。○×大学とか△□がんセンターといった有名な施設の(おそらく認定)看護師さんから。
ある看護師さんからは「きちんとしたCT読影の教育を受けてないから、(治療計画)CT画像を見た瞬間に引いちゃいます」という意見もでていました。』
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-54.html
そのようなことを書いたからか(?)不肖私が座長を担当させていただいた看護のポスターセッションで、福島の南東北病院さんから自施設のがん放射線療法看護の実態調査についてとても興味深いご発表をなさっていました。『電子カルテで放射線治療計画画像が参照できることを知っているのは3人に1人(放射線治療科関連部署でも2人に1人)、治療計画を看護に利用しているのはわずか7人に1人』(抄録改変)だったそうです。
7人に1人「も」、でしょうか…?
あくまで個人的な印象ですが、おそらく国内の多くの施設は似たような状況かもしれないなと思いました。たぶんうちの病院も印象としてはそんな感じ(か、下手するともっと少ない?)…きちんと調査してはいませんが。
今後の対策案として、南東北さんは『研修会などの実施』を挙げておられました。また別のポスターで、粒子線医療センターさんから『看護師の治療計画画像マニュアルの必要性』についてのご発表も貼ってありました(これは別件と重なり聴講できませんでした…)。
看護師さんたちが“食べず嫌い(治療計画画像に対するアレルギー)”にならないよう、放射線治療計画画像(CTに線量分布図が載っている写真)を気軽に見られる環境作りも大事かもしれません。画像と線量分布さえ見慣れれば、放射線治療患者さんのケアなどにもより具体的なイメージがつかめるようになるはず。難しい画像診断や解剖はさておき、とりあえず自分が担当している科の放射線治療の副作用(特に皮膚炎、粘膜炎)に特化したCT画像や線量分布図の見方に慣れれば、そしてもちろん治療計画参照用のソフトウェアをざっくりと使えるように(≒開く気に)なれば。
実はまもなくうちの病院で、電子カルテで放射線治療計画画像が「全部」参照できる放射線治療情報システム:治療RISを導入します。現在は、一部の治療計画画像をJPEGなどでキャプチャして電子カルテ:HIS(あるいは放射線情報システム:RIS)上で参照してもらっていますが(そういう施設が多いのでは?)、今度のシステムでは放射線治療計画装置そのものを電子カルテから覗きにいくことが可能になります。私たち放射線腫瘍医の手の内が全て暴露されちゃいます。
操作方法や画像情報が多すぎて放射線治療スタッフ以外には逆に敷居が高くなってしまう恐れもあります。今回のご発表をみて、うちでも定期研修会でCT画像や線量分布図の見方をもっと知っていただけるような体制を整備しないといけないかなと学びました(看護師さんたちとの距離をいろいろな面でもっと縮めるためにも…笑)。
さらにその副産物として、画像に慣れた看護師さんたちががん緊急である「MSCC」や転移などを見つけてくれる可能性が高まるかもしれません。いや、その前に発見しなくてはいけないですね。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-101.html
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-102.html
看護師さんだけでなく他科のお医者さんにも…というか、実は私たちの描いた一番大事なGTVのダブルチェックを主治医の先生たちにもしていただけばということを期待した導入でもあり。(特にご年配の)お医者さんたちから「今さらそんなの、こっちも忙しいし先生たち専門の放射線腫瘍医に任せるよ」って言われるかもしれませんが…そんなことないですか?
ということで、来年以降も「その他」系の発表演題が出せそうです。
懇親会後の楽しすぎた夜の会合、途中から何を話したか記憶がいささか定かでないのですがポスター発表前にまゆ毛は剃られなかったようでホッとしました。とっても楽しい年下の(飲み)友達が増えました。
是非、また! 今度は東京で? それとも地元で??
(PS:〇×がんの放射線治療…系のご発表も聴講しております!)
最初の原稿提出後2か月以上も過ぎて私の所に戻ってきた総説原稿の再校正をし、郵送し返しました、という内容のブログを先月下旬に投稿しました。
が!出版社の方に校正原稿をお送りしてまだ2週間ちょっとしか経過していないのに、なんと昨日きちんと製本された医学雑誌を出版社さんから献本で届けていただきました。
投稿先は放射線科系の日本語の医学雑誌で、タイトルはブログ通り「筋層浸潤性膀胱がんの化学放射線治療」。真面目なお医者さんたち向けに堅苦しい文章で書いてます。引用文献は全部で40以上も載せましたし、原著は一通り目を通しました。
でも正直、自分としてはブログ3部作のほうがわかりやすい内容のような気はします(などと書いてはいけないのです)が…。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-89.html
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-90.html
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-103.html
私、以前の職場の上司のご指令で数年前に自施設の膀胱癌の放射線治療成績をまとめて研究会で発表したり、学会でも教育講演などという大役を仰せつかったりもしましたが、膀胱癌の放射線治療の論文をまともに書くのは(ここだけの話)実は初めてのことでした。
つまり、処女作がいきなり総説でした。
処女作、英語ではa maiden work
『 “maiden”は「初めての」という意味で「男性経験がない女性」も指す。“virgin”は「混じりけのない、純粋な」という意味で 、男女の区別はない言葉。高齢の知り合いは修道女を「童貞さん」と呼んでいた。(Yahoo知恵袋より抜粋)』。
(私と違って)英語に詳しい方なら常識かもしれないプチ雑学でした。特に深い意味はございませんので、あしからず。
以前に教育講演を担当させていただいた時にも感じましたが、総説などというたいそうな文章を他人さま(しかも専門のお医者さんたち)に読んでいただくというのは、結構プレッシャーにはなるけれど実は自分が一番勉強になるようです。
このブログでこれまで「〇✕がんの放射線治療」みたいな正統派っぽい各論は(ネットを見ればいろいろ書いてあるし、あえて)あまり書いてきませんでした。が、来年からは『小学生でもわかる放射線治療』みたいな投稿をチャレンジしてみてもいいかな?などと少し考えたりしています。
書くは易しでハードルは結構高そうですが、今後の診療の一助にもなりそうですし…。
登場人物は「主人公ドクターJIN、博学センムリ爺、素直な女の子ミキちゃん、お馬鹿でお調子者の男の子ヨシキくん、健診オタクのカツオ先輩、食べるの大好きカツマタ社長、劣等生だけどたまにキラリと光る発言をする研修医タケちゃん、ほか」って構成にしようかという話にごく内輪でしています(おふざけが入っていて申し訳ございません)。
「無理なく、でも数年後には書籍化」という目標設定で…
話をはじめに戻しますが、雑誌って原稿さえできていれば製本として仕上がるの、むちゃくちゃ速いんですね。
が!出版社の方に校正原稿をお送りしてまだ2週間ちょっとしか経過していないのに、なんと昨日きちんと製本された医学雑誌を出版社さんから献本で届けていただきました。
投稿先は放射線科系の日本語の医学雑誌で、タイトルはブログ通り「筋層浸潤性膀胱がんの化学放射線治療」。真面目なお医者さんたち向けに堅苦しい文章で書いてます。引用文献は全部で40以上も載せましたし、原著は一通り目を通しました。
でも正直、自分としてはブログ3部作のほうがわかりやすい内容のような気はします(などと書いてはいけないのです)が…。
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-89.html
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-90.html
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-103.html
私、以前の職場の上司のご指令で数年前に自施設の膀胱癌の放射線治療成績をまとめて研究会で発表したり、学会でも教育講演などという大役を仰せつかったりもしましたが、膀胱癌の放射線治療の論文をまともに書くのは(ここだけの話)実は初めてのことでした。
つまり、処女作がいきなり総説でした。
処女作、英語ではa maiden work
『 “maiden”は「初めての」という意味で「男性経験がない女性」も指す。“virgin”は「混じりけのない、純粋な」という意味で 、男女の区別はない言葉。高齢の知り合いは修道女を「童貞さん」と呼んでいた。(Yahoo知恵袋より抜粋)』。
(私と違って)英語に詳しい方なら常識かもしれないプチ雑学でした。特に深い意味はございませんので、あしからず。
以前に教育講演を担当させていただいた時にも感じましたが、総説などというたいそうな文章を他人さま(しかも専門のお医者さんたち)に読んでいただくというのは、結構プレッシャーにはなるけれど実は自分が一番勉強になるようです。
このブログでこれまで「〇✕がんの放射線治療」みたいな正統派っぽい各論は(ネットを見ればいろいろ書いてあるし、あえて)あまり書いてきませんでした。が、来年からは『小学生でもわかる放射線治療』みたいな投稿をチャレンジしてみてもいいかな?などと少し考えたりしています。
書くは易しでハードルは結構高そうですが、今後の診療の一助にもなりそうですし…。
登場人物は「主人公ドクターJIN、博学センムリ爺、素直な女の子ミキちゃん、お馬鹿でお調子者の男の子ヨシキくん、健診オタクのカツオ先輩、食べるの大好きカツマタ社長、劣等生だけどたまにキラリと光る発言をする研修医タケちゃん、ほか」って構成にしようかという話にごく内輪でしています(おふざけが入っていて申し訳ございません)。
「無理なく、でも数年後には書籍化」という目標設定で…
話をはじめに戻しますが、雑誌って原稿さえできていれば製本として仕上がるの、むちゃくちゃ速いんですね。
病院には中央診療部門というのがあります。各科のお医者さんからご依頼があって診療サポートをする部門のことです。具体的には、病理科、麻酔科、放射線診断科、そして放射線治療科(など)のことをさします。
病理科は各診療科の先生方から細胞検査などを依頼され、がんなどかどうかを診断する部門です。麻酔科は外科の先生方の手術を全身麻酔などを行ったり神経ブロックをはじめとする疼痛緩和などを担う部門です。放射線診断科はCTなどのX線検査やPET検査、あるいはMRI検査などの画像診断を行ったり、血管造影検査や治療を行う部門です。そして放射線治療科は各診療科の先生方からご相談をいただいたがん患者さんの放射線治療を請け負う部門です。
放射線治療科を受診される患者さんは、たいてい事前に他の診療科で諸検査をうけ、がんという確定診断がなされたうえで、放射線治療はどうでしょうかと「医者から」紹介をうけます。つまり、どこそこの調子が悪いから、あるいはがん検診で異常を指摘されたからと患者さんが自ら放射線治療科を最初に受診されることはまずありません。
もちろん、以前に放射線治療を受けられた後も放射線治療科で経過観察を行っている患者さんの場合はその限りではありませんが。
少し話題がそれますが、西洋医学におけるがんの3大治療とは、手術、抗がん剤、そして放射線治療をさします。手術と放射線治療はがんに対する局所療法であり、抗がん剤は基本的に全身療法です。また、手術は身体にメスを入れる(観血的な)治療、抗がん剤と放射線治療は身体を切らない(非観血的な)治療です。
最近のがん治療では、この3大治療などをより良く組み合わせたいわゆる集学的治療を行う試みが多くなされています。その際、診療ガイドラインや過去の臨床試験などの報告などを元にキャンサーボードなどで各診療科の先生方がいろいろな相談をしながら、そして患者さんのご希望などももちろん踏まえたうえで治療方針を決定します。
早期がんなどで定型的な治療内容がガイドラインで決まっているような場合は基本的にさほど議論にならずに治療が始められます。しかし、がんの再発転移や珍しいがんやご高齢者など患者さんの一般状態が芳しくない場合などは、手術・抗がん剤・放射線治療の選択、そしてそもそもがん治療をすべきか否かの判断が医者の中でも意見が一致しない場合が少なからずあります。
以前のブログで「抗がん剤と放射線治療の併用で気をつけたほうがいいと思ってること(2)」というのを書いたことがあります。その一部を以下に再度抜粋引用します。
『放射線腫瘍医側に関しても「主治医(各診療科の専門の先生)のご依頼だから」と安易に同時併用を承認している話を聞くことがあります。でも実は、相手の診療科の先生も「放射線腫瘍専門医もOKしてくれているし」とか「たぶん大丈夫でしょう」という意識を持っている恐れがあったりします。ちなみに、これまで私が化学療法の内容照会でお問い合わせし、そうお答えになった先生は何人かいらっしゃいました。そのような確認をしなければ、両者ともに責任転嫁状態で抗がん剤という猛毒が根拠あいまいなまま患者さんに投与されたことになっていたわけで…。』
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-21.html
大学病院とかがんセンターのような大規模施設だと放射線腫瘍医も複数名所属しており、また研究教育機関ということもあっていろいろながんの臨床試験とか各種がんの治療方針の院内基準がある程度定まっているので、キャンサーボードなどの検討会でも比較的まともで対等な議論がなされやすいように思います。
しかし一方、例えば放射線腫瘍医が一人しかいないような中規模(地方)一般病院ですと相手診療科の先生方もがん専門とは限りません。顔の見えすぎる数少ない医局人数なので、お互いの診療スタンスや主張が食い違うと、そしてそれが繰り返されると双方の人間関係にもひびが入る可能性が、なんてこともありえます。実は私も何度かそういう経験(≒けんかもどき)をしたことがあります。命がかかった患者さんの治療方針なのでやむを得ないのですが、言い方の問題もあったかなあと(今でも)思いつつ…。
理解ある先生だとそういったことはまずないのですが、『重鎮のような有名な先生が意外にくせ者(自分の思いつき指示)だったりすることもあります。(前述のブログより引用)』。もちろん私自身に言い聞かせるつもりで書いています。
チーム医療として治療方針を決める際に患者さん本位というのは第1だと当然思うわけですが、中央診療部門で自ら入院患者さんを管理していないと、意見交換の場で「主」治医にはなりにくいことが実際にはありえます。依頼医側の方針が根拠の乏しい診療をしていることをきちんと指摘できればいいわけですが、こちらもそれなりの準備をしていないといけませんし。
あえてそこまでしなくても「仲良く主治医の先生の方針に従っていればいいじゃない」という放射線腫瘍医も実際にはいらっしゃいます。どちらかというと(表面上)人付き合いがいい、あるいはおとなしい(≒人との会話そのものが得意でない)放射線腫瘍医によくみられる傾向のようです。
私のまわりではそういう先生を「あてや」っていうことがあります。相手に言われるがまま放射線治療を行う(=放射線をあてる)、思考停止したような先生のことです。でも、さすがに専門医がそれじゃいけませんよね?
逆に、実は誠実で気まじめな放射線腫瘍医って一匹狼的な方が多い気がします。多種多様の外科内科医と長年やりあう…いや、議論を重ねるとそうなっていくのかもしれません。
もちろん、超人格者だって少なくないはずです、きっと。
私も見習わないと…
病理科は各診療科の先生方から細胞検査などを依頼され、がんなどかどうかを診断する部門です。麻酔科は外科の先生方の手術を全身麻酔などを行ったり神経ブロックをはじめとする疼痛緩和などを担う部門です。放射線診断科はCTなどのX線検査やPET検査、あるいはMRI検査などの画像診断を行ったり、血管造影検査や治療を行う部門です。そして放射線治療科は各診療科の先生方からご相談をいただいたがん患者さんの放射線治療を請け負う部門です。
放射線治療科を受診される患者さんは、たいてい事前に他の診療科で諸検査をうけ、がんという確定診断がなされたうえで、放射線治療はどうでしょうかと「医者から」紹介をうけます。つまり、どこそこの調子が悪いから、あるいはがん検診で異常を指摘されたからと患者さんが自ら放射線治療科を最初に受診されることはまずありません。
もちろん、以前に放射線治療を受けられた後も放射線治療科で経過観察を行っている患者さんの場合はその限りではありませんが。
少し話題がそれますが、西洋医学におけるがんの3大治療とは、手術、抗がん剤、そして放射線治療をさします。手術と放射線治療はがんに対する局所療法であり、抗がん剤は基本的に全身療法です。また、手術は身体にメスを入れる(観血的な)治療、抗がん剤と放射線治療は身体を切らない(非観血的な)治療です。
最近のがん治療では、この3大治療などをより良く組み合わせたいわゆる集学的治療を行う試みが多くなされています。その際、診療ガイドラインや過去の臨床試験などの報告などを元にキャンサーボードなどで各診療科の先生方がいろいろな相談をしながら、そして患者さんのご希望などももちろん踏まえたうえで治療方針を決定します。
早期がんなどで定型的な治療内容がガイドラインで決まっているような場合は基本的にさほど議論にならずに治療が始められます。しかし、がんの再発転移や珍しいがんやご高齢者など患者さんの一般状態が芳しくない場合などは、手術・抗がん剤・放射線治療の選択、そしてそもそもがん治療をすべきか否かの判断が医者の中でも意見が一致しない場合が少なからずあります。
以前のブログで「抗がん剤と放射線治療の併用で気をつけたほうがいいと思ってること(2)」というのを書いたことがあります。その一部を以下に再度抜粋引用します。
『放射線腫瘍医側に関しても「主治医(各診療科の専門の先生)のご依頼だから」と安易に同時併用を承認している話を聞くことがあります。でも実は、相手の診療科の先生も「放射線腫瘍専門医もOKしてくれているし」とか「たぶん大丈夫でしょう」という意識を持っている恐れがあったりします。ちなみに、これまで私が化学療法の内容照会でお問い合わせし、そうお答えになった先生は何人かいらっしゃいました。そのような確認をしなければ、両者ともに責任転嫁状態で抗がん剤という猛毒が根拠あいまいなまま患者さんに投与されたことになっていたわけで…。』
http://mccradonc.blog.fc2.com/blog-entry-21.html
大学病院とかがんセンターのような大規模施設だと放射線腫瘍医も複数名所属しており、また研究教育機関ということもあっていろいろながんの臨床試験とか各種がんの治療方針の院内基準がある程度定まっているので、キャンサーボードなどの検討会でも比較的まともで対等な議論がなされやすいように思います。
しかし一方、例えば放射線腫瘍医が一人しかいないような中規模(地方)一般病院ですと相手診療科の先生方もがん専門とは限りません。顔の見えすぎる数少ない医局人数なので、お互いの診療スタンスや主張が食い違うと、そしてそれが繰り返されると双方の人間関係にもひびが入る可能性が、なんてこともありえます。実は私も何度かそういう経験(≒けんかもどき)をしたことがあります。命がかかった患者さんの治療方針なのでやむを得ないのですが、言い方の問題もあったかなあと(今でも)思いつつ…。
理解ある先生だとそういったことはまずないのですが、『重鎮のような有名な先生が意外にくせ者(自分の思いつき指示)だったりすることもあります。(前述のブログより引用)』。もちろん私自身に言い聞かせるつもりで書いています。
チーム医療として治療方針を決める際に患者さん本位というのは第1だと当然思うわけですが、中央診療部門で自ら入院患者さんを管理していないと、意見交換の場で「主」治医にはなりにくいことが実際にはありえます。依頼医側の方針が根拠の乏しい診療をしていることをきちんと指摘できればいいわけですが、こちらもそれなりの準備をしていないといけませんし。
あえてそこまでしなくても「仲良く主治医の先生の方針に従っていればいいじゃない」という放射線腫瘍医も実際にはいらっしゃいます。どちらかというと(表面上)人付き合いがいい、あるいはおとなしい(≒人との会話そのものが得意でない)放射線腫瘍医によくみられる傾向のようです。
私のまわりではそういう先生を「あてや」っていうことがあります。相手に言われるがまま放射線治療を行う(=放射線をあてる)、思考停止したような先生のことです。でも、さすがに専門医がそれじゃいけませんよね?
逆に、実は誠実で気まじめな放射線腫瘍医って一匹狼的な方が多い気がします。多種多様の外科内科医と長年やりあう…いや、議論を重ねるとそうなっていくのかもしれません。
もちろん、超人格者だって少なくないはずです、きっと。
私も見習わないと…
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