来年度早々にうちの施設でサイバーナイフが稼働します。現在、頭の定位放射線治療は隣の部屋にあるガンマナイフが稼働中ですが、サイバーナイフに移行したら運用停止する予定です。
でも、装置そのものは設置したままです。つまり、うちの施設へいらしていただければサイバーナイフとガンマナイフが同時に見物できます。実はリニアック(=ライナック)も増設で最新のTrueBeam™がそのうち入ります。他にもいろいろな放射線治療装置があります。
MRリニアックもいずれ??
今年に入って私もサイバーナイフの座学研修と施設研修をしてきました。座学研修は東京駅近くの研修室で連続5日間(私は病院業務で1日抜けましたが…)、施設研修は神戸低侵襲がん医療センターさんで2日間でした。
『サイバーナイフシステムとはロボットマニピュレータと軽量の小型直線加速器を用いて設計され、高線量をサブミリメートルの精度で照射することができる初のロボット放射線手術システムとして世界的に認知されています。…以下、略』という説明文が、座学研修をさせていただいた日本アキュレイ社さんHPに掲載されています。
http://www.accuray.co.jp/products-overview-cyberknife
専門用語が羅列した説明文って自分の専門分野でないと医療者でも何のことかわかりにくいことって少なくありません。定位放射線治療とサイバーナイフってどう違うの?といったご質問を受けることも稀ならずあります。
ちなみに、定位放射線治療は高精度放射線治療「技術」の一つ、サイバーナイフやガンマナイフは定位放射線治療(やIMRT)を行える高精度放射線治療「装置」です。
ガンマナイフ(もどんな装置かご存じない?)しかなかった時代は頭の定位放射線治療「技術」=ガンマナイフ「装置」が同じ意味(表現)でもまあよかったのですが、今はいろいろなタイプの装置が登場してきましたのでそうはいかなくなってきました。一昔前、Xナイフという定位放射線治療専用製品がありました。ガンマナイフとネーミングが似ていたから覚えやすかったのでしょうか、201個の小さなコバルト線源から焦点を合わせてガンマ線を照射するガンマナイフでなくX線を照射するリニアックで行う定位放射線治療のことをXナイフと誤表現していた脳外科の先生が多数いた時期もありました。
そのXナイフも今や販売されておらず、過去の産物となりつつあります(まだ稼働しているご施設はある様ですが…)。
ガンマナイフって息の長い装置ですよね。
一般の方にとっては医学用語が並んだだけで難しく感じられてしまうことが少なくないと思います。そんな時は、こちらがわかりやすい言葉にしたつもりの普通の説明よりも、例え話の方が相手の方に「なるほど」と納得していただけることが多いようです。
ということで、今回はいろいろな放射線治療装置をあの有名なウルトラマンシリーズの必殺技で例えてみることにします。画像があると視覚的によりわかりやすいと思うので、以下のサイトをご参照いただければと思います。
http://middle-edge.jp/articles/I0000218
ところでこのサイト、円谷プロさんから画像使用許諾は得ているのだろうか…?
http://m-78.jp/
世に普及している通常のリニアック装置から繰り出されるX線は、やっぱり初代ウルトラマンの腕から出される超有名なスペシウム光線ってイメージでしょうね。
装置の先端から細いビームを発射するサイバーナイフは、ウルトラセブンの額から首を振りながら狙いを定めて出される極細のエメリウム光線って感じでしょうか。頭上に装着しブーメランのように攻撃するアイスラッガーとともにウルトラセブンの代表的な必殺技です。ちなみにエメリウム光線には、両手でピースサインを額につけるAタイプと左手を水平に折り曲げてあごの下に置く(志村けんさんのアイーン光線の鏡像のようなポーズの)Bタイプがあるそうです。ご存じでしたか?
ちなみに新しいタイプのサイバーナイフ(M6)は小型マルチリーフコリメータ(MLC)も付くそうです。というか、実はそれが売りらしいです。エメリウム光線がスペシウム光線のように少し広がってウルトラセブンの口から出てくるといったイメージでしょう。
他にもいろいろな高精度放射線治療装置がありますが、いずれもウルトラマンシリーズの必殺技で例えることができそうなものばかりです。
1.ガンマナイフはウルトラマン80のバックルビーム。
2.トモセラピーはウルトラマンのウルトラアタック光線。
3.陽子線はウルトラマンレオのエネルギー光球。
4.重粒子線はウルトラマンタロウのウルトラダイナマイト。
ウルトラマンシリーズの必殺技での例え話って結構使えると思いませんか!?私の思い込みですか…? 私は決してウルトラマンマニアではない(つもり)です。
なお、これらのウルトラマンシリーズ例え話はあくまで一般の方々向けにこんな感じとしているものなので、同業のご専門の先生方におかれましては「それって正確な表現といえるの?」などという厳しいツッコミはぜひ不問でお願いしたく存じます。私個人的には先ほど例に出したXナイフでもイメージさえつかんでいただけるならばそれで良しとするスタンスの医療者なもので…。
まあ課題があるとすれば、そもそもウルトラマンシリーズを知らない方々(若い世代とか女性とか)にはやっぱりわからない例え話なのだろうなということでしょうか?(私の子供世代だと)セーラームーンとかのほうがいいのかも…。参考までに北斗の拳がご専門の先生もいらっしゃいます(笑)
来週の看護セミナーでも紹介してみようと思っています。
今回のサイバーナイフ座学研修ですが、正直いって5日間は長かったです。以前は外国に行っての研修だったそうです。英語で聴講したら放射線腫瘍医でも難しすぎる放射線物理を含めた専門用語ばかりですし、ゆっくり説明を受けないとなかなかわからないかもしれませんが(5日かけてもわからないかも…?)、今回は日本語での研修でしたし内容的にはテキパキと半分の日程でも良かったような気がします。
先日の神戸実地研修では先生方から貴重な(裏)情報をいろいろ伺えましたし、かゆい所に手が届いた部分もいくつかありました。忙しい通常診療の最中をご指導いただき、どうもありがとうございました。
利用者さんたちの病状やご要望も踏まえ、いろいろな放射線治療装置をこれからどのように上手く使い分けさせていただくか、これからの課題ではありますが楽しみでもあります。
でも、装置そのものは設置したままです。つまり、うちの施設へいらしていただければサイバーナイフとガンマナイフが同時に見物できます。実はリニアック(=ライナック)も増設で最新のTrueBeam™がそのうち入ります。他にもいろいろな放射線治療装置があります。
MRリニアックもいずれ??
今年に入って私もサイバーナイフの座学研修と施設研修をしてきました。座学研修は東京駅近くの研修室で連続5日間(私は病院業務で1日抜けましたが…)、施設研修は神戸低侵襲がん医療センターさんで2日間でした。
『サイバーナイフシステムとはロボットマニピュレータと軽量の小型直線加速器を用いて設計され、高線量をサブミリメートルの精度で照射することができる初のロボット放射線手術システムとして世界的に認知されています。…以下、略』という説明文が、座学研修をさせていただいた日本アキュレイ社さんHPに掲載されています。
http://www.accuray.co.jp/products-overview-cyberknife
専門用語が羅列した説明文って自分の専門分野でないと医療者でも何のことかわかりにくいことって少なくありません。定位放射線治療とサイバーナイフってどう違うの?といったご質問を受けることも稀ならずあります。
ちなみに、定位放射線治療は高精度放射線治療「技術」の一つ、サイバーナイフやガンマナイフは定位放射線治療(やIMRT)を行える高精度放射線治療「装置」です。
ガンマナイフ(もどんな装置かご存じない?)しかなかった時代は頭の定位放射線治療「技術」=ガンマナイフ「装置」が同じ意味(表現)でもまあよかったのですが、今はいろいろなタイプの装置が登場してきましたのでそうはいかなくなってきました。一昔前、Xナイフという定位放射線治療専用製品がありました。ガンマナイフとネーミングが似ていたから覚えやすかったのでしょうか、201個の小さなコバルト線源から焦点を合わせてガンマ線を照射するガンマナイフでなくX線を照射するリニアックで行う定位放射線治療のことをXナイフと誤表現していた脳外科の先生が多数いた時期もありました。
そのXナイフも今や販売されておらず、過去の産物となりつつあります(まだ稼働しているご施設はある様ですが…)。
ガンマナイフって息の長い装置ですよね。
一般の方にとっては医学用語が並んだだけで難しく感じられてしまうことが少なくないと思います。そんな時は、こちらがわかりやすい言葉にしたつもりの普通の説明よりも、例え話の方が相手の方に「なるほど」と納得していただけることが多いようです。
ということで、今回はいろいろな放射線治療装置をあの有名なウルトラマンシリーズの必殺技で例えてみることにします。画像があると視覚的によりわかりやすいと思うので、以下のサイトをご参照いただければと思います。
http://middle-edge.jp/articles/I0000218
ところでこのサイト、円谷プロさんから画像使用許諾は得ているのだろうか…?
http://m-78.jp/
世に普及している通常のリニアック装置から繰り出されるX線は、やっぱり初代ウルトラマンの腕から出される超有名なスペシウム光線ってイメージでしょうね。
装置の先端から細いビームを発射するサイバーナイフは、ウルトラセブンの額から首を振りながら狙いを定めて出される極細のエメリウム光線って感じでしょうか。頭上に装着しブーメランのように攻撃するアイスラッガーとともにウルトラセブンの代表的な必殺技です。ちなみにエメリウム光線には、両手でピースサインを額につけるAタイプと左手を水平に折り曲げてあごの下に置く(志村けんさんのアイーン光線の鏡像のようなポーズの)Bタイプがあるそうです。ご存じでしたか?
ちなみに新しいタイプのサイバーナイフ(M6)は小型マルチリーフコリメータ(MLC)も付くそうです。というか、実はそれが売りらしいです。エメリウム光線がスペシウム光線のように少し広がってウルトラセブンの口から出てくるといったイメージでしょう。
他にもいろいろな高精度放射線治療装置がありますが、いずれもウルトラマンシリーズの必殺技で例えることができそうなものばかりです。
1.ガンマナイフはウルトラマン80のバックルビーム。
2.トモセラピーはウルトラマンのウルトラアタック光線。
3.陽子線はウルトラマンレオのエネルギー光球。
4.重粒子線はウルトラマンタロウのウルトラダイナマイト。
ウルトラマンシリーズの必殺技での例え話って結構使えると思いませんか!?私の思い込みですか…? 私は決してウルトラマンマニアではない(つもり)です。
なお、これらのウルトラマンシリーズ例え話はあくまで一般の方々向けにこんな感じとしているものなので、同業のご専門の先生方におかれましては「それって正確な表現といえるの?」などという厳しいツッコミはぜひ不問でお願いしたく存じます。私個人的には先ほど例に出したXナイフでもイメージさえつかんでいただけるならばそれで良しとするスタンスの医療者なもので…。
まあ課題があるとすれば、そもそもウルトラマンシリーズを知らない方々(若い世代とか女性とか)にはやっぱりわからない例え話なのだろうなということでしょうか?(私の子供世代だと)セーラームーンとかのほうがいいのかも…。参考までに北斗の拳がご専門の先生もいらっしゃいます(笑)
来週の看護セミナーでも紹介してみようと思っています。
今回のサイバーナイフ座学研修ですが、正直いって5日間は長かったです。以前は外国に行っての研修だったそうです。英語で聴講したら放射線腫瘍医でも難しすぎる放射線物理を含めた専門用語ばかりですし、ゆっくり説明を受けないとなかなかわからないかもしれませんが(5日かけてもわからないかも…?)、今回は日本語での研修でしたし内容的にはテキパキと半分の日程でも良かったような気がします。
先日の神戸実地研修では先生方から貴重な(裏)情報をいろいろ伺えましたし、かゆい所に手が届いた部分もいくつかありました。忙しい通常診療の最中をご指導いただき、どうもありがとうございました。
利用者さんたちの病状やご要望も踏まえ、いろいろな放射線治療装置をこれからどのように上手く使い分けさせていただくか、これからの課題ではありますが楽しみでもあります。

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