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放射線治療にたずさわっている赤ワインが好きな町医者です。緩和医療や在宅医療、統合医療にも関心があります。仕事上の、医療関係の、趣味や運動の、その他もろもろの随想を不定期に更新する予定です。
 「ビデ研」といういささか怪しげな名前で、日本放射線腫瘍学会の有志の先生方が集まって、通算4年ほど患者さんのための放射線治療説明ビデオの制作に向けて活動したことがありました。メンバーで分担して総論・臓器別ビデオコンテンツのたたき台を作り、メールでやり取りしたり、学会会期中の早朝にメンバーが集まって総合討論をしたりしました。
 メンバー間でいつから略していたかは定かでないのですが、学会場などでも「ビデ研」と全く違和感なく大きな声で結構連呼していた気がします。周りの人達はどう思われていたのだろう…考え過ぎ?


 平成19-20年度研究課題「放射線治療の患者説明ビデオの作成」研究班代表者だった九州大学の中村和正先生がホームページを作成され、成果(総論・臓器別の説明ビデオ)を現在も一般公開しています。
 ちなみに、ビデオ内にあるアニメーションの多くは中村先生オリジナルです。秀作ばかりですので、是非一度ご覧下さい。
http://plaza.umin.ac.jp/rt-video/

 以下、中村先生が公開しているHP上での紹介文を転載させていただきます。
「放射線治療を受けて下さい」と主治医から告げられたら、放射線治療はどのように受けるのだろう、どのような副作用があるのだろう、などと、もしかしたら心配に思う方も多いかもしれません。
 このホームページは、そのような方のために、放射線治療をよりよく理解していただくことを目的として作成いたしました。なるべく動画・映像やナレーションを中心としたコンテンツを掲載し、少しでもわかりやすいように工夫したつもりです。
 もし、このホームページを見て、放射線治療に対するご理解が深まり、患者さんのご不安の解消に少しでも役立つのであれば、望外の幸せです。」

 これらの説明ビデオを利用することで、医療者側としては何度も同じ説明をする手間が省けて個々の患者さんに必要な診療に時間を多く割くことができますし、漏れが少なくてより正確な情報伝達をすることが可能です。患者さん側としても、わからなければ何度でも見直すことができます。診察待ち時間のお茶にごしにもなりえます。私の施設でも利用していますが、とても助かっています。


 しかし、当時の相場ですが、まともに業者さんにビデオ制作を委託すると10分程度の内容で100万円以上もかかると聞いた時は、とてもびっくりしました。


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【2013/01/26 09:01】 | 重要
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